作曲家の井川さんと「音楽とお花の往復書簡」というものをしました。アプローズ南青山では井川さんから送られてきた音源を、施設内の日々の作業BGMとして使用させてもらったり、井川さんから送られてきた動画を鑑賞後、そこから感じたイメージや沸いてくるインスピレーションを自由にフラワーアレンジメントとして形にし、井川さんに返信したりしました。
普段、アプローズ南青山でのフラワーアレンジメントはお客様からの注文を受けて、その希望に合わせた物を制作しており、個人の独創的なアート作品とは異なります。井川さんとのやり取りから生まれる個を自由に表現できる機会は、利用者がのびのびと自己表現できる大切な場でした。はじめのうちは気持ちを形にして表現することに戸惑っている利用者もいましたが、今では耳だけでなく、五感で音を感じています。
井川さんとの交流を通じ、花を楽しむ方法は「目で見る」「においをかぐ」という行為のほかに、「花を五感で楽しむ」ことを経験し、とても心地よいものだったため、今後は、アプローズの利用者だけでなく、お客様にも同じような体験をしていただけたらと考えています。