活動日誌

APDEC 2日目

2017.8.2

今井さつきアーティスト

交流先│

  • シューレ大学

運営中には普段シューレ大に行くと少し話すTURNメンバーでない子達とも、2日目になって冗談を言い合える仲になれてきたのが嬉しい。

朝から物販の手伝いをしたり記録撮影をしたりしながら、途中であうTURNのメンバーに声をかける。昨日は初日で気が張ってた分、今日は疲れが少し見えるようになってきている。心配。

午前はシューレ大の母体である、東京シューレを設立した奥地圭子さんの講演で日本の不登校の状況について聞いた。

講演の中の資料の日本の学生の自殺率の月別の統計を見て、鳥肌がたった。大きなMのような形で4月1日と、9月1日の数値が高くなっていた。どちらも始業式の日だった。始業式を前に自殺する子が急増するということらしい。
この統計によって、不登校や自殺が個人の問題ではなく社会問題であり、学校は辛くても行かなくてはいけないものという認識がこのような結果を生んだと講演の中で話されていた。

午後にはシューレ大の子達のが登壇するトークショーがあった。彼らは自身が日本の社会の何に生き辛さを感じているのか、自分はいまどう向き合って生活しているのかを話してくれた。

初年度からTURNに関わっていて、今年シューレ大を修了した坂本ゆいちゃんは自身の仕事について話してくれた。彼女は普段、出張料理やケータリング、少人数の料理教室を行っている。料理教室の時にはデモクラティック教育の経験が活かされていると話し、まず受講者が何を食べ、どうやって生きていきたいのかを丁寧に聞くのだそう。
人との関わり方、社会との接し方を人からではなく「自分から始まる」というシューレ大の考え方と同じく、受講者に自分から始まる調理や生き方を伝えている。

それは食を通して、健康を作るというより、生き方を捉えなおすようなものなんだろう。

他にもTURNメンバーでないシューレ大の学生も、何が原因でひきこもりになったのかを話してくれたり、シューレ大を出てから企業した子など6人6様の話が聞けた。

濃い1時間半で、ぜひTURNフェスでもやりたいと思った。それは午前の講演会であった、学生の自殺率一位の9月を目前に開催するTURNフェスで、少しでも命を救えることができたらと思ったから。

日本の教育が一つではなく、死を選ばない子の選択肢の一つになってほしい。

© Arts Council Tokyo