「同じ作業の持続」という懸念をしていたが、作業の種類によっては、むしろその作業を延々繰り返す人もいた。そして、その行為はまったく「同じ」ことに見えなかったということ。いや、言い換えが重なるようだが、行為する身体の見た目だけではなく、興味やこだわりみたいなものの振幅も「同じ」ところの行ったり来たり。徹底的に同じことを反復しているようにも感じた。
これまで自分にとって、興味やこだわりと呼ぶものは、ある変化を伴っていくものだと思っていた。が、この光景を眼の当たりにした時、変化しない興味があってもいいんだという気分になった。なぜなら、目の前でゆっくりとみーらいらいを振り続ける彼の表情に一点の曇りもなかったからだ。