「TURNフェス3」懇親会の中華料理屋の一角。
気がつくと、岩田さんの座るテーブルには多くのアーティストが集っていた。
岩田さんの「光一つ無い、まっくらな洞窟に入った時の話」に耳を傾ける。
「一緒にいった『見える人』はみんな真っ暗な洞窟を怖がったけど、私にとっては普段と同じよ(笑)」。
「服はどうやって選ぶの?」
「ピンク色って、(岩田さんにとって)どんな色ですか?」
「宇宙の存在をどう考えている?」
「目を閉じて話すと、聞きたい音が耳に入ってきますね!」
次々と質問が起こり、岩田さんとの対話にアーティストたちは心踊らしていた。
それはなぜか?
これまで「アート」は視覚を最上位とした表現の歴史と言えるだろう。
僕たちは今、その歴史を再考する時に立っているのだ。
一方向からしか認識できない「視覚」だけではなく、全知覚を総動員する表現にドキドキするのだ。
岩田さんの話は、その方向を指し示してくれる「冒険の書」のように聞こえた。