活動日誌

ノンバーバル・コミュニケーション

2018.6.10

小野龍一アーティスト

彼らはこちらの戸惑いに関わらずまっすぐ母国語で話しかけてくる。そんな彼らに対し、僕は語学の教科書を片手に対応する。彼らのひとつひとつのリアクションが恐ろしい。
しかし、そんな僕の心境に最近変化があった。現地の音楽博物館のコーディネーター、ファビエルと楽器のセッションをしてからだ。彼の手招きに誘われて展示室に入ると、彼はおもむろにパーカッションの演奏を始めた。僕も音楽家として負けてはいられまいと、近くにあった楽器を手に協奏(競争)を始めた。30分近く経って、それが終わったとき、僕らは笑顔で握手を交わした。ノンバーバルなコミュニケ―ションというものを初めて実感した瞬間だった。

(『TURN-LA TOLA』、エクアドル・キトにて)