活動日誌

工房紙・2日目

2019.10.29

永岡大輔アーティスト

交流先│

  • 渋谷区障害者福祉センター はぁとぴあ原宿

今日は、朝礼での挨拶はいらないようで、10時に到着。
昨日に引き続き、紙工房。
午前中は準備体操の後、スタンプ作業。
ちぎり絵の材料や包装紙を作る。
コウさんと一緒にスタンプを押して見る。
コウさんは、微妙なバランスで紙に押していく。
一面にスタンプを押し終わると、終わりと教えてくれる。
新しい紙を選んで、スタンプとインクもそれに合わせて選ぶ。

気がつくと、もうお昼の時間。
皆で一緒に食堂に向かう。
僕は昨日と同じテーブル。
タカオさんと再会。
今日は、タカオさんはハロウィンで道が混んでいないかが気になるようで、しきりに道路状況について話す。
きっと大丈夫ですと話すと、
タカオさんのお父さんのお話を聞かせてくれた。
お父さんは「友達と仲良くするんだよ」と教えてくれるそうです。
タカオさんはそれについて、「みんながいなければ仲良くできないんです」と解説してくれた。
しかし、その解説が素晴らしくて、しばし心がじんわりとする。

午後は、紙漉き。
昨日から、いくつかの準備工程でできた材料は、ここでようやく紙になる。
型枠に流し込んで、水分を絞り、乾かすと紙になります。
コウコさんはもうこの作業をすっかりわかっているらしく、
自分の前の椅子に座って手伝うように僕に言う。
コウコさんは、感情が豊かな方で、楽しいことが大好きです。
だから、作業中もずっとオリジナルの歌を作ってうたっています。
それがたまにクイズになります。
はずれると怒られます。
当たると豚の鳴き真似をしてくれます。

はぁとぴあ原宿は、通所と入所、両方の機能を持った施設。
スタッフの杉田さんは入所施設でもお仕事をされているので
そのお話を紙漉き作業の後、伺う。
週末のお出かけに参加させてもらえるようだ。
工房の中で2日間一緒にいただけでも、利用者さんたちのそれぞれの才能にずっと魅了されている。
日常生活の中にある彼らの感性や世界にもっと触れてみたい。

© Arts Council Tokyo