イベント

帰国報告「TURN in BRAZIL」

2016.10.21

日本とブラジル、地球の裏側にあるこの二つの国。日比野克彦監修のもと、「TURN」はこの夏、リオデジャネイロで開催されたオリンピック・パラリンピックを機にブラジルへと出かけました。「TURN in BRAZIL」では、日本及びブラジルを拠点に活動するアーティストが、現地の福祉施設を訪ね、施設や地域の人たちと交流を重ねたそのプロセスを通して生まれた作品をワークショップとともに紹介。リオデジャネイロの会場には、18日間の会期中に延べ4万人を超える来場者が訪れ、好評を博しました。
この度、ブラジルでの豊かな展開を踏まえて、「TURN in BRAZIL」の帰国報告を実施します。ブラジルで展開した交流プログラムや展覧会の成果を映像などを通して紹介するとともに、アート、福祉の実践者をゲストに迎え、プロジェクトメンバーが語り合う「帰国報告会」を開催します。

※本企画は、文化庁主催「ここから -アート・デザイン・障害を考える3日間-」展の連携事業として開催します。

会期

2016(平成28)年10 月21日(金)~10月23日(日)

開館時間

10月21、22日は10時から22時まで、23日は10時から18時まで
※入場は閉館の30分前まで

会場

国立新美術館 企画展示室2E

入場料

無料

監修

日比野克彦(アーティスト、東京藝術大学美術学部長・美術学部先端芸術表現科教授)

主催

東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)

帰国報告会~地球の裏側でTURNする~

国を越え、コミュニティ特性を超えて出会い、交流したブラジルでの経験を報告すると同時に、アートや福祉の実践者をゲストとして迎え、4年後にオリンピック・パラリンピックを開催する日本でアートプロジェクトを通してどのような社会を目指すのか、思考をめぐらせていきます。

※各回のファシリテーターは、日比野克彦、森司(アーツカウンシル東京リーディングプロジェクトディレクター)、もしくは奥山理子が務めます。
※本帰国報告会では、手話通訳者を配置しています。事前の予約等は必要ありません。
※プログラム内容は変更になる可能性があります。

日程

2016年10月21日(金)~23日(日) 全6回

会場

国立新美術館 企画展示室2E 「TURN in BRAZIL」展示室内

参加費

無料

申し込み

不要

レポート:TURN in BRAZIL

サンパウロの福祉施設における交流・制作から、リオデジャネイロで展開した展示とワークショップまで。現地の人々との関わりやその反応など、約2ヶ月間にわたって「TURN in BRAZIL」に参加したプロジェクトメンバーが経験した出会いと交流の日々を報告します。

日時

10月21日(金)20:30~21:30

登壇者

日比野克彦(アーティスト、東京藝術大学美術学部長・美術学部先端芸術表現科教授)
五十嵐靖晃(TURN in BRAZIL参加アーティスト)
瀧口幸恵(TURN in BRAZIL参加ワークショップファシリテーター)
畑まりあ(アーツカウンシル東京)

Autistaと Artista ~自閉症児療育施設「PIPA」で糸と向き合う~

サンパウロの自閉症児療育施設「PIPA(Projeto de Integração Pró-Autista)」に滞在し、糸をとおして、自閉症の子供たちと交流した五十嵐。その糸は東京・町田で障害のある人とない人が共に物づくりに励んでいる「クラフト工房La Mano」が提供しました。障害特性の理解の重要性と同時に、障害特性に留まらない新たな眼差しで、出会うこと、関わることの可能性について語り合います。
※ポルトガル語で、Autistaは「自閉症」、Artistaは「アーティスト」を意味します。

日時

10月22日(土)14:00~15:30

登壇者

高野賢二(クラフト工房La Mano施設長)
五十嵐靖晃(TURN in BRAZIL参加アーティスト)

参加と共有 ~伝統工芸に集まった新しい人々~

ブラジル、日本の伝統工芸を題材に展開したプロジェクトに対して、リオデジャネイロで開催したカンファレンスに登壇した太下氏は、「TURN」と日本の伝統文化との共通性について言及しました。帰国後の再検証の機会として、伝統のものづくりに造詣が深い西山氏と、人や状況との関係を作品化するJack氏とともに、交流するアート、関係するアートにおける伝統的手法の介在の可能性について語り合います。

日時

10月22日(土)17:30~19:00

登壇者

太下義之(三菱UFJリサーチ&コンサルティング芸術・文化センター主席研究員/センター長)
西山マルセーロ(竹中大工道具館主任研究員)
James Jack(TURN参加アーティスト)

余白と未完 ~異なる他者との過ごし方~

「TURN in BRAZIL」では、プロジェクトをとおして出会う人々との交流のみならず、ブラジルの風土や習慣に身を置くことで、日本での日常とは異なる点から多くの気づきを得ました。TURNにおいて重要な、「過ごす場所」と「過ごし方」について、新しい福祉施設のあり方を試みるしょうぶ学園・福森氏と、芸術文化施設とアートの新たな関係の構築について研究する佐藤氏とともに考えます。

日時

10月22日(土)20:00~21:30

登壇者

佐藤慎也(日本大学教授・建築家)
福森伸(知的障がい者支援施設しょうぶ学園統括施設長/工房しょうぶ主宰)
日比野克彦(アーティスト、東京藝術大学美術学部長・美術学部先端芸術表現科教授)

小さなまちと福祉施設 ~地域に寄り添う、人に寄り添うアートプロジェクト~

アーティストの関わりによって地域の新たな価値を見出すアートプロジェクトを推進してきた実践者とともに、地縁とは異なるコミュニティ特性に注目し働きかけるTURNを検証し、アートプロジェクトの社会的役割について語り合います。

日時

10月23日(日)13:30~15:00

登壇者

芹沢高志(P3 art and environment 統括ディレクター)
山野真悟(黄金町バザールディレクター)
吉本光宏(ニッセイ基礎研究所研究理事)

クロージングトーク:言葉にする、言葉に残す

2014年、障害者支援施設に日比野克彦がショートステイする体験から始まったTURNは、「TURN in BRAZIL」を経験し、更なる展開の可能性を見出しました。監修者とコーディネーターが、帰国報告会の総括として、「これまでのTURNとこれからのTURN」について語り合います。

日時

10月23日(日)16:00~17:30

登壇者

日比野克彦(アーティスト、東京藝術大学美術学部長・美術学部先端芸術表現科教授)
奥山理子(アーツカウンシル東京TURNコーディネーター、みずのき美術館キュレーター)

*参考:「ここから -アート・デザイン・障害を考える3日間-」
会期:平成28年10月21日(金)~23日(日)
会場:国立新美術館 企画展示室2E 入場:無料
主催:文化庁 共催:国立新美術館、東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)
※詳細については、公式ウェブサイトよりご確認ください。

アクセス

国立新美術館 企画展示室2E
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2

電車
・東京メトロ千代田線乃木坂駅、青山霊園方面改札6出口(美術館直結)
・都営大江戸線六本木駅7出口から徒歩約4分
・東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口から 徒歩約5分

バス
・都営バス、六本木駅前下車徒歩約7分、青山斎場下車徒歩約5分
・港区コミュニティバス「ちぃばす」赤坂
・循環ルート六本木七丁目下車徒歩約4分
※運行系統、バス乗場については各事業者にお問い合わせください。

※詳細は国立新美術館ウェブサイトよりご確認ください。

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