BIENALSUR からの招聘

2017.6.1

南米諸国のさまざまな都市とのネットワークを活かしながら開催される国際現代美術ビエンナーレ「BIENALSUR」。今年秋に第1回目の開催を迎えるBIENALSURに、TURNが招聘されました。



ローカルに根ざしながらも、国境を越えたグローバルな文化芸術の推進を目指すBIENALSURは、招聘アーティストの他、オープンコールによって集まった約2500名の応募の中から約350名のアーティスト(75か国)が選出されました。開催の中心となるブエノスアイレスのみならず、12の南米諸国の地域と連携しながら、同時多発的に展開される予定です。

そのBIENALSURを主催するのは、ブエノスアイレスにある国立大学Universidad National de Tres de Febrero(2月3日大学という意味)です。BIENALSURにおけるTURNでは、Universidad National de Tres de Febreroと東京藝術大学が中心となり計画が進められることとなりました。

TURNの招聘にあたり昨年11月、監修者の日比野克彦がブエノスアイレスに赴き、シンポジウムに登壇するとともに、TURNプロジェクトメンバーも同行し、現地の福祉施設などを訪問。そして、5月にも再び南米に足を運びました。この2回目の南米訪問の際には、ブエノスアイレスに加え、ペルーのリマも訪問し、各地域で展覧会場や福祉施設を視察するとともに、現地を拠点に活動するアーティストや地域住民など、さまざまな人たちと出会いました。


2度にわたる現地視察を経て、TURN in BIENALSURがいよいよ始まります。日本、アルゼンチン、ペルーを拠点に活動するアーティストが伝統工芸を携えて、南米諸国の福祉施設に通い、施設利用者およびスタッフとの交流を重ねる「交流プログラム」の実施と、そのプロセスを通して生まれた作品等を各実施都市に展示するとともに、ワークショップが開催される予定です。

日本からは、国内のTURNにこれまで参加してきたアーティストの五十嵐靖晃と永岡大輔、そして新たに岩田とも子の3名が参加。さらに、南米からは5名の現地アーティストの参加が決定し、交流先の施設やコミュニティとともにプロジェクトが始動します。

地球の裏側での今後の展開もご期待ください。

現地視察の様子

ブエノスアイレス:アーティストAlejandra Mizurahiとの面談
アルゼンチンの伝統的な刺繍編み「RANDA」
リマ:福祉施設「Cerrito Azul」からの歓待
© Arts Council Tokyo