活動日誌

初・リモートdeサルサ

2020.10.30

上町工房

新型コロナウイルス感染症予防の観点より、アーティストによる上町工房への訪問がしばらく延期となった2020年度。9月よりオンラインでの交流を再開する。 

 1回目(9/14)。まずは上町工房の利用者と、パポさんをオンラインで繋げて、画面越しに顔を見て話しをすること自体を楽しんだり、面白がったり、画面上でのやり取りに慣れてもらうことを意図した。
 8月に上町工房主催で「上町グランサマーフェス」をオンライン開催したときに、パソコンの画面を覗いたことがある人はいるものの、一人ひとりが画面を通じて会話をしてみるのは9月のパポさんとの交流が初めてのこと。パソコンの画面は小さくて見えづらく、また利用者全員では見られないため、プロジェクターでパポさんの様子を壁に投影した。しかし、パソコンの画面をプロジェクターで投影すると、画質が荒くなり、顔の見えづらさがあったり、カメラではなく映像が映しだされる壁に向かって話すため、相手には顔が見えなかったり、上手くいかないことも多々あった。またネットワーク環境の悪さから、途中何度か画面が途切れることもあり、なかなかスムーズに進めることができなかった。
 しかし、そんな環境の悪さにも関わらず、利用者は、久しぶりのパポさんやTURNのスタッフさんの姿がただただ嬉しそうな様子。2019年の一年間で築いたパポさんやTURNのスタッフさんとの関係性、楽しかった経験の余韻があってこそだとつくづく感じる。画面上に自分達の姿が映る新鮮さ、面白みも感じていたようである。
 「元気~?」「久しぶりー」というだけの会話を、順番に、繰り返し繰り返し、皆さん本当に飽きることなく楽しんでいた。
 サルサは2曲ほど踊り、「あーなんかこんな感じだったかも」を思い出す時間になったようだった。

 2回目(10/21)は、9月の交流の反省点を活かしパソコンやカメラ、プロジェクターの配置を変え、ネットワークも強力にしてスムーズな交流ができた。パポさんのダンスも途中で途切れてしまうことがないように、事前に撮影した動画が準備され、それに合わせて上町工房の利用者もダンスを行った。
 今回も利用者からは、変わらずに楽しそうな表情が見られたが、反省点としては、音楽や声の音量が小さかったこと(これはパソコンの音を、Bluetoothでスピーカーに繋げることで、次回からは改善できる予定)。話している声、踊っている曲、リズムが聞き取れず、盛り上げづらさがあった。音が聞こえないと、何をしているのか曖昧となり、参加者の意識も下がってしまった。次回からは、音量をあげるとともに、進行役を立てることでメリハリをつけ、今、何をやっているのか分かりやすくしたいと思う。

上町工房のメンバー(上)とヤネス・パポさん(下)
© Arts Council Tokyo