活動日誌

光と心の隠喩

2018.3.7

宮田篤アーティスト

交流先│

  • 板橋区立小茂根福祉園

きょうは小茂根福祉園の加川さんとのミーティングをしました。
小茂根福祉園にとっての《きらりぐっと》をあらためて教えていただいて、自分なりに考えてきたこととの重なりやズレを共有することが目的です。

小茂根福祉園では《KOMONEST》という名前でさまざまな作品やグッズを展開していて、どれもすてきです(ぼくも野生Tシャツと鬼バッグをねらっています)。ただ、利用者それぞれの魅力へフォーカスするときに、作品やグッズという展開がすべての利用者にとって最適なのかというと、そうではないのではないか、とも感じているようでした。

そこで、まずは利用者のさまざまな魅力をより深く知るために、大事故につながる可能性のある軽微な事例を共有する《ヒヤリハット》報告からヒントを得て、《きらりぐっと》という言葉が生まれたのだそうです。

(ぼくの理解が正しければ、)《ヒヤリハット報告》は基本的にハインリッヒの法則に基づいています。大きな事故が起こったときには、その裏側に軽微な事故が29件あり、さらにその背景にわずかな異常が300件ある、という法則です。だから、わずかな異常を報告することで、今後起こる可能性のある大きな事故を防ごうとしているのです。もともとは損害保険の保険料率の根拠となるように研究・考案されたものです。

では、《きらりぐっと》報告では何をしようとしているのでしょう?何かの法則に基づくのでしょうか?報告があることで何かに迫ることができるのでしょうか?【《きらりぐっと》と《ヒヤリハット》】のような、だじゃれのような言葉と言葉の関係は、そのことを考えるぼくのイメージを膨らませてくれます。

そして何よりも、小茂根福祉園の職員さんが光と心の隠喩(きらり・ぐっと)を選んだことの中に、この場所で考える意味があると思います。何かを作り出すというより、もうすでにそこにあるつながりに気づくような仕掛けになってゆくと良いと思うようになりました。

そんなことを考えながら、頭の中でぐるぐるまわるイメージのスケッチをしました。

きらり
© Arts Council Tokyo