活動日誌

宇宙に広がる星たちのように

2018.9.6

井谷優太

「TURNフェス4」では、新しい試みであるステージプログラムで、僕はライブパフォーマンスという形で参加させて頂きました、井谷優太です。

今回は「TURNフェス4」のテーマが「日常非常日」という事で、僕にとっては日常であるテクノロジーを駆使したバンド「DJ Yuta & Yuichi」で出演させて頂くことにしました。

ライブでは、世代やジャンルを問わず、それぞれが集めたサウンドマテリアル(多様な音)をWi-Fi経由で同期し、リアルタイムで演奏するという新技術(新しい方法)で、僕たちの日常であり非日常である「宇宙」をコンセプトにしたサウンドを披露させて頂きました。

非日常実験的な演奏手法で自分にとってもチャレンジ性の高いライブパフォーマンスとなりましたが、TURNフェスのステージ会場を盛り上げることができ、とても嬉しかったです!

また、TURNフェス4の会場内では動線が車椅子ユーザーの視点から見ても、よりアクセシブルな設計になっており、設営されているモノに接触しそうな箇所も全くなく、安心して会場内の作品を見て回ることができました。

多彩なアーティストの方々の多種多様な作品がちょうど良い間隔で会場内に散りばめられていて、展示スペースごとに独自の世界が広がっており、空間に色々な形のプラネットが点在している、ホワイトユニバースを遊泳しているような感覚は、まさに僕の中での「日常非常日」でした!

そして、その中で僕が印象を受けたスペースの一つがアーティスト山城大督さんが作られていた「NENNE|ねんね」。僕自身は外出先では車椅子に乗っている事が殆どなのですが、実は床に降りていた方が身体を動かしやすくリラックスできるので、このような空間の存在は非常に助かりました。

さらに、誰でも寝転んだり足を伸ばしたりできる空間だからこそ生まれるコミュニケーションもあり、実際に僕もあのステキな空間で色々な世代と交流することができたので、ぜひ「TURNフェス5」でも、あのようなスペースを作ってほしいなぁと思います(笑)

最後に、今回のフェスを通して感じたことは、多様性の重要性というのは宇宙にあるのではないか?ということです。

巨大な宇宙という空間の中にいる星たちは、それぞれ姿形や距離は違っていても、そこには勿論境界線もなく色分けさられている訳でもなく、みんな一様に輝いていて、そして、キレイな星空を共に作り出している…。

僕たちの社会もそういう風に個々の違いをお互いに受け入れ、誰もが自分のペースで輝けるユニバーサルな社会を作る第一歩として、人との違いを隠すのではなく、これからは逆に自分と人との違いをそれぞれの方法で積極的に表現していく事こそが重要なのではないかと改めて思った、三日間でした!

© Arts Council Tokyo