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TURN NOTEリーディング

2021.8.6 - 9.3

※本企画は「TURNフェス6:オンラインプログラム」の一環として実施しました。

TURN NOTE」とは、年間のTURNの活動を通して生まれた言葉を収録した書籍です。発せられた時の言葉をできるだけその時のままの形で掲載することによって、それぞれのシーンにおける発言者の「その人らしさ」や空気感が感じ取れるよう試みています。2016年から2020年にかけて5冊のTURN NOTEが完成しています。
今回、この書籍に収録された言葉たちを、詩人の 向坂くじらとカニエ・ナハ が声に出して読んでいきます。それを聞いた私たちは、どのような情景に、そしてどのような色や時間に出会えるでしょうか。

「TURN NOTE」は、文字の形をとった声だと思います。複数の、断片的な、実在した声です。TURN NOTE リーディングでは、2016年から2020年に制作された5冊の「TURN NOTE」を、ふたたび声で再生することを試みます。複数の、断片的な、別のところで実在する声で。

わたしたちは、目でなぞって「読む」ことと、声に出して「読む」こととを、同じ「読む」という言葉で呼びます。似ていながら大きく異なりもするふたつの行為が文字と声とのあいだで接続されることを願って、「TURN NOTE リーディング」と名づけました。

向坂くじらとカニエ・ナハ

●TURN NOTEリーディング-2016  8月6日(金)公開

はじめに鳴る音は表紙の手ざわりの音です。一冊のTURN NOTEをふたりで手渡しあってリーディングしています。順番はあらかじめ決めず、前に読まれたものに触発されてその場で選びました。

書籍:TURN NOTE~「TURN」を考えたときの言葉2016~

●TURN NOTEリーディング-2017  8月10日(火)公開

声も音楽のようにリズムやメロディーを持っています。「TURN NOTE」に収録されているひとりひとりの声もそうですし、それらがつなぎ合わされた一冊の本としてもそうです。今回のリーディングでは、もともとそこにある音楽を再構築して再生することを試みました。

書籍:TURN NOTE~TURNにふれたときの言葉2017~

●TURN NOTEリーディング-2018  8月24日(火)公開

TURN NOTEを読んでいると、関係ないはずの言葉どうしが遠くでつながって見えることがたくさんあります。ふたりで行った即興でのリーディングは、つねに新しいつながりを見せてくれました。

書籍:TURN NOTE~TURNとつながったときの言葉2018~

●TURN NOTEリーディング-2019  8月27日(金)公開

TURN NOTEは逆さまにして逆から開くことで日本語版と英語版を切り替えることができます。2019年のTURN NOTEはそれに加えて、日本語版のページが白黒反転されています。今回はわたしたちも本を逆さまにしてリーディングすることを試みました。

書籍:TURN NOTE〜TURNとともにあるときの言葉 2019〜

●TURN NOTEリーディング-2020  9月3日(金)公開

誰かの前に出たとき、わたしたちはよく不随意に語り出します。 2020年のTURN NOTEは、一冊の本を開いた状態で手渡しあい、相手から示されたページをリーディングしました。コロナ禍の影響で、人との距離や隔絶について考えることが多くなりました。

書籍:TURN NOTE〜TURNをめぐる言葉 2020〜

プロフィール

向坂くじら

詩人。1994年名古屋生まれ。慶應義塾大学文学部卒。詩の朗読×エレキギターとのユニット「Anti-Trench」では2017年にワンマンライブを開催し、二公演のソールドアウトを達成したほか、TBSラジオ「アフター6ジャンクション」、谷川俊太郎本人が出演するトリビュートライブ「俊読」にも出演。ソロとして、「2018国際平和のための世界経済人会議」アフターパフォーマンスに、桑原滝弥・大島健夫と共に出演。また、ポエトリーリーディングの全国大会のファイナリストに選出される。主に詩を書いたことがない方を対象に詩のワークショップを制作する。小学校や大学、就労支援機関やフリースクール、またミャンマー、ベトナム、セルビアの学校などでも詩の授業を実施。

カニエ・ナハ

詩人。2010年「ユリイカの新人」としてデビュー。2016年の詩集『用意された食卓』で第21回中原中也賞、第5回エルスール財団新人賞。

主な参加展に「MOTサテライト2017 春 往来往来」(2017、東京都現代美術館)、中島あかねとの二人展「準備している時が一番もりあがる」(2018、Open Letter)、「さいたま国際芸術祭」(2020)、「MIND TRAIL 奥大和」(2020)、「謳う建築」(2020、WHAT)。2018年にはアメリカ(アイオワ州)、フィンランド(ラハティ市)、2019年には韓国(大邱市)の大学や詩祭でパフォーマンスやワークショップを行う。現在、東京藝術大学映像研究科主宰RAM Associationフェローメンバー。

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